女性なら誰もが迎える更年期。始まる時期や期間、症状などには個人差があるものの、見た目年齢が大きく変化しやすい時期とも言えます。では、更年期も自分らしく輝くためにはどのようなエイジングケアを行えばいいのでしょうか。
今回は、更年期をすでに迎えられた方はもちろん、これから更年期を迎えられる方が今日から取り組めるエイジングケアについてご紹介します。
1.更年期とは?
更年期とは、閉経前後の5年ほどの時期を指します。50歳くらいで閉経する人が多く、45歳から55歳くらいの時期が更年期と考えられています。この10年くらいの時期に卵巣の機能が低下し女性ホルモンの分泌が減少します。そして、閉経後は女性ホルモンがほぼ分泌されなくなります。
更年期には、精神的にも身体的にもさまざまな症状が現われます。その中で日常生活に支障を来たすほどの重い症状を更年期障害と言います。
更年期は女性ホルモンの分泌が減少することでエイジングが加速します。更年期に突入して一気に老け込んでしまうと、気持ちまで落ち込んでしまい負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。そのためできることから早めにアプローチしていくことが大切です。
2.更年期を意識したエイジングケア
更年期を意識したエイジングケアについてカテゴリー別にご紹介します。
2.1.スキンケア
女性ホルモンのひとつエストロゲンが減少すると、肌のハリ・弾力に関わるコラーゲンやエラスチンの機能低下、肌の乾燥などを招いてたるみやシワが進行します。
まずはセラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が多く配合された高保湿なスキンケア化粧品を使用することが大切です。それと同時にクレンジングや洗顔はマイルドな使用感でうるおいを残して洗い上げるものを選びましょう。
肌代謝を促進させる効果のある化粧品を取り入れるのもおすすめです。角質ケアできるものや血行を促進させて肌代謝を高める効果がある炭酸化粧品など投入しましょう。
肌のハリや弾力を高めるためにはビタミンCなどコラーゲンの生成に作用する成分が配合された化粧品を使うことも大切です。シワにはシワ改善美容液を使いアプローチしましょう。
2.2.ボディケア
更年期には女性らしいボディを作る作用があるエストロゲンの減少や加齢に伴う筋肉量の減少によって基礎代謝が低下してしまい太りやすくなってしまいます。そのため無理のない程度にウォーキングなどの有酸素運動を取り入れながらできるだけ体を動かすことを心がけましょう。
更年期を迎える前から有酸素運動を取り入れた運動を習慣にしておくと体重管理がしやすくなるだけでなく、健康のためにもおすすめです。
このほか体型をキープするには毎日体重を測ったり、カロリーや糖質の高い食品を控えたり、栄養のバランスの取れた食生活を心がけることも大切です。
また、よく噛んで食べると食べ過ぎを防ぐだけでなく、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンの分泌を高めることができ一石二鳥です。
2.3.ヘアケア
エストロゲンの減少は頭皮や髪にも影響を及ぼします。髪がパサつき、抜け毛や薄毛などに悩まされることがあります。現在44歳の筆者も40代に突入してから髪にまつわる変化を感じていて急に抜け毛が増えたり、髪の質が変化して細くなったりしました。
そこで元々行っていたスカルプケアや育毛剤でのケアに加え、秋冬も頭皮や髪の紫外線対策を行うことに。スプレータイプの日焼け止めを使用すれば手を汚さずに手早く紫外線対策ができます。さらに電動マッサージャーを使用し頭皮マッサージを習慣にしました。
スカルプケアの方法は、下記の通りです。
<スカルプケアの方法>
1. 乾いた状態の頭皮にオイルを塗る。使用するオイルはスカルプケア用でも全身ケアできるものでもOK。
2. 頭皮をよくマッサージして濡れたフェイスタオルで髪と頭皮全体を包み、湯船に数分浸かる。
3. 体温に比較的近い熱すぎない温度のシャワーを頭皮全体に当てる。
4. 通常通りシャンプーやトリートメントを行う。
こうしたケアを続けていくことで、筆者自身は抜け毛が減り、髪が少しずつ太くなりました。もちろん効果には個人差がありますが、一個人の経験として参考にしていただけますと幸いです。
インナービューティ
エストロゲンと似たような作用を持つといわれるエクオールをサプリメントで摂取するのもおすすめです。エクオールの継続摂取で更年期に現れるホットフラッシュや肩こりなどが楽になったという声もあるほか、シワが改善したというデータも存在します。
このエクオールは自ら作り出せるタイプとそうでないタイプとがあり、後者の場合更年期症状が重くなるといわれています。一度自宅でもできるエクオールの検査をするのもおすすめです。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、更年期をすでに迎えられた方だけでなく、これから更年期を迎えられる方が今日から取り組めるエイジングケアをご紹介しました。
10代、20代の頃の若さを背景とした美しさと比較すると、更年期頃の女性の肌にはシワが刻まれ、ややふっくらとしたフェイスラインや丸みを帯びたボディも老化の象徴のように思えてしまうかもしれません。
しかし、その年齢に応じた美しさというものは必ずあり、それは努力次第で誰もが手に入れられるものであると筆者は考えています。更年期も自分らしく輝けるかどうかは自分次第です。この記事が皆さんが自分らしく輝くための小さなきっかけとなりましたら幸いです。
ライター:遠藤幸子
美容ライター、エイジング美容研究家