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頻発、周期が延びる、量が少ない…、知っておきたい更年期の月経

女性に必ず訪れる更年期という変化の時期。
50歳くらいで閉経する人が多く、一般的に45歳から55歳くらいの時期が更年期と考えられています。
この期間で注目されがちなのが、ホットフラッシュに代表される更年期障害の症状ではないでしょうか。

しかし、更年期の始まりや閉経のサインに深く関わるのは「月経」で、それに関する変化についてもしっかりと把握しておく必要があります。
今回は、更年期の月経にスポットを当て、その変化や見逃してはいけないサインなどについて詳しくご紹介します。

目次
  1. 1.月経にまつわる女性の身体の仕組みについておさらい
  2. 2.更年期と月経
  3. 3.更年期や閉経を迎えたかどうか正確に把握したい時には?
  4. 4.まとめ

1.月経にまつわる女性の身体の仕組みについておさらい

月経にまつわる女性の身体の仕組みについておさらい

女性の身体は年齢とともに変化し、それに伴い体調不良や病気のリスクなどに晒される傾向にあります。
また、妊娠や出産といった女性だけが与えられた大切な役割もその変化に大きく関わっています。そんな女性に思春期くらいから閉経を迎えるまで訪れるのが、月経です。

月経とは、一般的に通常約4週間を1サイクルとして起こり、約6日程度という限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血のことを指します。
この月経の周期や日数には個人差があり、女性ホルモンの変化や生活習慣、ストレスなどによって左右されることがあります。

それでは、月経はどのような仕組みで起こるのでしょうか。まず脳からのホルモンが指令となり、卵巣内で卵胞が育ちます。
この時女性ホルモンの一種であるエストロゲンにより子宮内膜が厚くなり、その後排卵します。
それが子宮へと運ばれていき、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンが多く分泌されるなどして受精の準備を行います。

しかし、妊娠しなかった場合は女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンの量が減少。
子宮内膜は出血を伴いながら剥がれ落ちます。これが月経で、その仕組みの中で異常が起こると月経は一定の周期で来ないといったことが起こります。

2.更年期と月経

更年期と月経

■更年期の始まりを見逃さないために月経の記録をとる 
更年期というと女性ホルモンの変化による体調不良ばかりがクローズアップされがちですが、月経もこのように女性ホルモンと深い関わりがあり、 更年期や更年期の前段階であるプレ更年期と呼ばれる時期に変化が訪れます。

どのような変化が訪れる可能性があるのかあらかじめ知っておくことで更年期の始まりや閉経のサインを知るきっかけにもあるため、 日頃から月経に関する記録、周期や期間、量といったものをつけておくことが大切です。
手帳に記録する方法のほか、アプリで管理する方法もあります。アプリには次回の月経や排卵日などを予想し知らせてくれる機能や これまでの月経のサイクルなどをグラフ化してくれるものあり便利です。
このほか、基礎体温をつけておくのもおすすめです。

そういった記録を日頃からつけておくと、自身の月経などの変化に気が付きやすいほか、受診の際にもスムーズに自身の情報を医師に伝えることができ、 更年期や病気の可能性等に対する医師の診断の助けとなる可能性があります。

■月経周期の早まりは更年期が始まるサイン?
プレ更年期くらいから徐々に月経周期が乱れる傾向にあり、早まったり、逆に遅くなったりします。
また、量も少なくなったり、逆に多くなって貧血になったり、少量の出血が続いたり、色にも変化が出るなどしてこれまでと異なる変化を感じる傾向にあります。

一般的に成人女性の正常な月経周期は、25〜38日程度、持続日数は3〜7日程度、血液量は20〜140mL程度といわれています。
これを目安にしつつ、これまでの自分の月経と比較し、上記のような明らかな変化を感じたら更年期が始まるサインかもしれません。

ただし、前述のように月経は生活習慣やストレスなどによって影響を受けることがあります。
また、病気の可能性も否定できません。
そのため気になる症状がある場合は早めに受診するとともに、日頃から定期的に検診を受けておくことが大切です。

また、更年期の始まりは月経にだけ注目するのではなく、他にもどのような症状があるかといったことで総合的に判断していく必要があります。
一般的に更年期の症状をチェックする場合は下記のような症状チェックリストが使用されます。

・イライラしたり、怒りっぽくなったりしている
・くよくよしたり、憂鬱になったりして気持ちが塞ぎがちだ
・息切れや動悸がする
・顔がほてる
・よく汗をかく
・腰や手足が冷えやすい
・肩こり、腰痛、手足の痛みがある
・頭痛やめまい、吐き気がする
・寝付きが悪い、眠りが浅いといった睡眠障害の症状がある
・疲れやすい

当てはまるものが多い、各症状に強く当てはまるといった場合には更年期に突入した可能性が高いと言えます。

■月経がなくなってからどのくらいで閉経と言えるのか?
脳がいくら卵巣に指令を出してもやがて反応しなくなり、月経が起こらなくなります。
しかし、閉経を迎えるまでにはいくつかの段階があり、月経が普段通りに来なくなったからといって閉経を迎えたとは言えません。
不規則な月経、2、3ヶ月に1度といった頻度からその後1年以上月経がない状態が続いてはじめて閉経と言えます。

閉経は一般的に50歳前後で迎えると言われており、45歳くらいから50歳くらいまでは不規則な月経が続くことが多いようですが、個人差があるためひとつの目安として考えましょう。
40歳を過ぎた頃からできれば月経について前述のように記録を取るなどして注意しておくことで更年期や閉経の前兆に気が付きやすくなります。

3.更年期や閉経を迎えたかどうか正確に把握したい時には?

更年期や閉経を迎えたかどうか正確に把握したい時には?

更年期や閉経について自分の身体のことだからこそ正確に把握したいと思われる方も多いことでしょう。
そのような場合は早めに受診されることをおすすめします。
婦人科などで血中のホルモンレベルなどをチェックすることで更年期や閉経など現状について確認することができます。
また、辛い症状がある場合には同時に相談し、薬などを処方してもらうこともできるので一石二鳥です。

特に閉経から5年程度経過したポスト更年期と呼ばれる時期は、これまで女性の身体を守ってきたと言える女性ホルモンのエストロゲンの恩恵が受けられなくなります。
その結果骨粗しょう症や動脈硬化、脂質異常症などのリスクが高くなります。
動脈硬化は、心筋梗塞や脳卒中といった生命に関わる病気を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。

受診し、骨密度や高脂血症などの検査を事前に受けていると病気へのリスクを知るきっかけとなり、予防対策などを取ることもできます。
心配なことなどができてきた際に気軽に相談できるよう更年期前からかかりつけ医を見つけておくことも大切です。

4.まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。 今回は、更年期の月経にスポットを当て、その変化や見逃してはいけないサインなどについて詳しくご紹介しました。
ぜひ参考にしていただき、プレ更年期や更年期、閉経、ポスト更年期という女性にとって変化の時期を少しでも快適に自分らしく楽しんで過ごせるよう取り組んでみていただきたいと思います。
この時期の女性に無理は禁物です。頑張り過ぎず少し肩の力を抜いて上手に自分の身体の変化と向き合いましょう。

 

ライター:遠藤幸子

美容ライター、エイジング美容研究家

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